私のお店には、７年くらい前からダーツの機械を置いている。丸い的に矢を投げる、あのダーツだ。カラオケ以外にも、何か楽しめるものはないかと考えての設置だった。
ダーツ屋さんには、「リース代は無料ですが、売り上げ金は折半で、あまりに売り上げが少ない場合は機械は撤収します」と、なかなか緊張感を伴うことを言われたが、これを機に、私もダーツを始めようとワクワクした。
お客さんの中にダーツ経験者がちらほらいて、中にはマイダーツを持っている人までいた。そういう人達に「片足を前に」とか、「ヒジは動かさずに」とか教えてもらいながら、狙った所になかなか当たらないながらも、少しずつ上達していった。そして、ついに私もマイダーツがほしくなり、北谷の専門店で可愛いデザインのマイダーツを買い揃えた。調子が悪くなったのは、それからだった。
「早く慣れるために、マイダーツ以外は投げない方がいいよ」というダーツ先輩の助言を守り、ハウスダーツには触れずマイダーツを投げ続けていたけど、全く思い通りにいかない。練習すればするほど妙な弧を描き、的に届かなくなってしまった。ただでさえ飽き性な私なのに、届きもしないダーツは続けられない。
それから、おそらく５・６年は経っただろうか。私がダーツをしなくなったからなのか、お客さんも滅多にやらなくなった。撤収されないのが不思議なくらいだ。ところが最近、月イチで来るグループがダーツが好きなようで、楽しそうに投げている様子を見ていて、また私もやってみたくなった。「ママも一緒にやろう！」と誘われるが、的に届かないのは恥ずかしいので、「来月までには練習しておきます」と宣言してしまった。
もうマイダーツは自信がないので、ハウスダーツをお店の開店前に数本投げるのを日課にしだして、最近徐々に届くようになってきた。また楽しくお客さんと勝負出来るように、ちょこちょこ練習していこう！
