初恋のK先輩

先日、嬉しい再会があった。初恋のK先輩と、なんと中学以来の再会だ。2歳上のK先輩が、平成元年に中学を卒業した時に会ったのが最後なので、ちょうど30年ぶりの再会だった。

その日、仕事中の私のケイタイに同級生のM子ちゃんから電話があり、「今、K先輩が内地から帰って一緒に飲んでるんだけど、みーやー(私のことです)がお店をやっている話を聞いて、行ってみたいって!」とのこと。え? K先輩? って、あのK先輩? 初恋の人なんだもの、30年ぶりに聞く名前でもすぐに思い出す。
1時間後、タクシーに乗って与那原から来てくれたK先輩と、そのお友達。電話で予告があっての来店なので心の準備は出来ていたけど、それでもドアを開けて入って来た人物と、記憶の中にある30年前のK先輩とを一致させるのに数秒掛かった。
「K先輩? 」
「みやちゃん?」
お互いしばし見つめ合い、名前を呼んで確認してからのハイタッチ。13歳と15歳が、43歳と45歳になったけど、全然変わっていないK先輩。お腹も出ていないし笑顔もあの頃のままだ。

ちょっと話は変わるけど、私が16歳で給油所でアルバイトをしていた時、そこの所長が「こいつとは、もう20年来の友人なんだよ」と人を紹介してくれたことがあった。当時の16歳の私にとって、20年前の過去があり、その記憶があるという事が不思議で、いつか私もそんな過去を持つようになることも、理解出来るような出来ないような、雲を掴むような感覚だった。そしてその不思議さを、なぜかずっと覚えていた。K先輩と再会を果たした私には、その所長の話してたような20年前どころか、30年前の過去も持ち、覚えている。不思議なものだ。
再会したK先輩は、記憶の中より背が低い気がした。K先輩には「みやちゃん、こんなに背が高かったっけ?」と聞かれた。それがこの再会で1番印象に残ってる。K先輩、また一緒に飲もうね〜。

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