３人組の一見さんが来店した。
「１時間くらいなんですけど、いくらで飲めますか？」と１人が尋ねる。
ぱっと見の３人の印象は、ウチの常連さんと比べるとなかなか若い人達だな、というもの。若い人達はキャバクラの方がいいんじゃないかと思い、とりあえず一番大事な情報である「女の子はいませんよ」ということを伝え、そして料金の説明をすると、「うん、ここにしよう」と３人で目を合わせ、カウンターの席に着いた。
３人の年齢を聞くと、21歳、36歳、39歳だった。３人とも内地から仕事で沖縄に来て、今は八重瀬町に住んでいるという。せいぜい30代前半かと思いきや、上の２人はアラフォーなのか。
１番歳上の39歳は「俺は運転するから烏龍茶でお願いします」と、下２人の為にシラフでカラオケを歌っている。真ん中の36歳はだいぶ酔っているのか、ニコニコじろじろと私を見つめてくるので、居心地が悪い。そして最年少の21歳は、やたらとお酒のペースが早い。恵まれた肝臓の持ち主なんだな〜と思っていたら、「僕、最近お酒を覚えたんですよ」なんて言うもんだから、もしやペースがまだ分からないだけなのかもと思い直し、お酒を薄めにゆっくり作ることにした。
しばらくして21歳君が、「今日猫カフェに行って来たんです」と、その動画を見せてくれた。かわいい猫と戯れる男３人衆。なんて不思議な人たち。
休みの日に、八重瀬町から宜野湾の猫カフェに行き、夜は女っ気のないお店でカラオケを歌って過ごす。それも最年長をハンドルキーパーにして。なんだかソフトな印象の面々で、若いというより顔つきや話し方や雰囲気が幼く、不思議と癒された。
内地から来ているくらいだから、普段はバリバリ仕事をしているんだろうけど、あのソフトな印象からは、それも想像できないな。今回は、ちょっと変わった３人組のお話でした。
