あけましておめでとうございます。2024年の初エッセイです。今年もよろしくお願いします。
2023年の大晦日の午後、いつものように氷屋さんに電話して、留守電に注文個数を伝えておく。前日が大忙しで在庫が1袋しかないので「なるべく早く配達お願いします」と付け加えておいた。
夕方になり、そろそろ出勤準備。お風呂に入って髪を乾かし化粧をしていた時に、見知らぬ番号から電話がかかってきた。出てみると「◯◯氷です。今日は日曜日なので休みなんですよ」と、衝撃の連絡だった。
そうだった。氷屋さんは日曜日休みなのだ。お正月の三が日が休みなのは知っていたけど、大晦日はノーマークだった。今回、大晦日は日曜日だから、前日の土曜日に注文すべきだったんだ。完全に忘れていた。ショック。
私のお店の近くにはコンビニが何軒もあるので、氷屋さんが休みでもコンビニで購入できるのだが、問題はそこではない。私がいつも注文している氷屋さんの氷は特別なのだ。
もう10年以上も前、近所の小料理屋さんでその氷に出会った。水割り用にもらっアイスペールに入っていた氷は、4cm〜6cmくらいの大きいサイズばかりで、小さな欠片や屑は全くない。ひと目で気に入って、女将さんにその氷屋さんを教えてもらった。
それ以来、ずっとその氷屋さんのお世話になっている。「この氷、上等だね〜」と言ってくれるお客さんも多い。それくらい上等なのだ。
大晦日、仕方がないのでコンビニで氷を買った。確かにコンビニのも悪くはないけど、氷のサイズが小さいし、屑も多いし値段は高い。やはりいつもの氷屋さんにはとても敵わない。
コンビニの氷でなんとか大晦日を乗り切った後は、お正月の三が日は連休のつもりだったのが、2日に予約が入ったので急きょ開けることになった。団体さんなので喜んで休み返上だ。その日もコンビニの氷で乗り切った。
小さい氷は溶けるのが早いので消費も早く、この2日間でいつもの氷の有り難みを改めて実感した。正月休み明けの4日からは、いつも通りお気に入りの氷が買える思うとテンション上がる。