私の通常の勤務時間は19時から22時までで、22時出勤の夫とバトンタッチ。
19時の少し前にお店に着いて、いつもオープンの準備をする。多少の前日の片付けも含めて、店を開けるためのあれこれは、いつものことなので特に考えることなくやっている。
ところがある日、珍しく閉店時間まで店にいることになった。閉店後の片付けをするのは久しぶりで、開店準備の逆をすればいいはずなのに、さて何をするんだっけ? となる。長いこと一人で営業していたのに、案外やることを忘れている。
おしぼりを片付ける。
ランプを消す。
チェーンを掛ける。
Pバナーをしまう。
書き出してみれば、なんてことはない。毎日やっていたことばかりなのに、いざとなると抜けてしまう。
そういえば、入院などで2ヶ月ほど仕事を休み、復帰したときにも似たようなことがあった。メイクのやり方を忘れていたのである。
アイシャドウのパレットを前に、どの色をどこに塗るんだっけ? と途方に暮れ、とうとうYouTubeで調べた。毎日のように繰り返していたことなのに、たった2ヶ月で忘れるものなのか。
ルーティンって、考えることなくできるようになったものだと思っていたけれど、案外そうでもないらしい。
ということは、今まで何十年も当たり前のようにやってきたことも、ちょっと休んだらできなくなるのだろうか。試しに、明日から料理を休んでみようか。
いや、それはいつもと変わらないか。



