先日、道端で偶然、お客さんのK氏に会った。なんだか視線を感じると思って見てみると、K氏がこちらを見ていて声をかけようか迷っている素振りだったので、私から声をかけた。
「あ、Kさん! 久しぶり」
「おぉ、ママさん久しぶりだね〜」
K氏が私のお店に飲みに来るようになったのは、たぶん10年前くらいだと思う。K氏の仕事場が松山で、たまたま通りすがりで入ったお店が私のお店だったのだ。全くの初対面のつもりだったけど、話しているうちにお互い同じ町の出身だと分かった。しかも2歳差なので、同じ時期に同じ中学校に通っていたことになる。不思議な偶然に2人で笑った。
そんな始まりから、K氏は多い時に月に1.2回ほど飲みに来てくれるようになった。たまに半年ほどパタリと途絶えたりしながら、細く長く通ってくれていたのに、コロナの始まる1年ほど前から姿を見せなくなった。1度だけメッセージを送ってみたけど、返信のないままコロナ禍になり今に至っていた。
約3年ぶりの偶然の再会。K氏は仕事の格好をしていたし顔色も良さそうで、どうやら元気なようだ。というのも、共通の知り合いから、K氏の体調が良くないという話をきいていたので、すごく心配していたのだ。
良かった良かった、K氏は元気だ。同じ町の出身で年齢も近いとなると、他のお客さんよりもちょっと近しい気持ちになるので、元気なことが分かって自分でも意外なほど嬉しくなった。本当に良かった良かった。
「Womanも今は休業中だろ? 再開したらまた飲みに行くさ〜ね〜」と言ってくれたことだし、K氏がまた飲みに来てくれるのを楽しみに、なかなか終わらない緊急事態宣言の解除を待っていようっと。