期待に反して暇な金曜日だった。
外観をリフォームして、なんだか少し売り上げが良くなっている気がしていたので、余計に凹んだ。
翌日、常連さんが来て、「昨日はどこも暇だったよ」と言っていたのを聞いて安心した。
松山を毎日のように飲み歩く人の証言なので、信頼性は高い。女の子が余っていた店、たくさんの営業電話、やたら親切なスタッフ、すぐ捕まる運転代行。どうやらその金曜日は、街全体が静かだったらしい。
それを聞いて、胸をなで下ろした。
ああ、よかった。うちの店だけじゃない。
でも少しして思った。
「みんな暇だった」と聞いて安心する経営者って、どうなんだろう。原因究明ゼロ。改善策ゼロ。良くないな。
水商売は波がある。
静まり返った金曜日のあとに、なぜか火曜日が満席になったりする。だから水商売というんだ。そういう商売だと分かっているのに、私は毎回ちゃんと一喜一憂している。
それより、自分の店のやり方を考えたほうがいいに決まっている。
というわけで最近、閉店後や休みの日になると、集客の方法とか、延長につなげる声のかけ方とか、私と夫は夜な夜な作戦会議をしている。
こんな案もある、あんな案もあると、いろいろ議論しながら飲むビールは格別だ。



