私のお店では今、使い捨てのおしぼりを使っている。コロナの時期に布おしぼりから切り替えた。
それまではけっこうこだわっていて、自宅でおしぼりを洗い、お店で柔軟剤に浸して絞り、夏は冷凍庫でキンキンに冷やしてから保冷庫へ。冬はレンジでチンして、湯気の立つ状態で保温庫へ。
お客さんの
「でーじ冷たい!」とか「しに熱い!」とかいう反応や感動が、私にとってはちょっとした“おもてなしの温度”だった。
そういえばコロナ前、夏の居酒屋ではカチンコチンに凍ったおしぼりを出す店がちょこちょこあった。あれはあれで風情や面白みがある。案外なかなか溶けなくて、手が拭けなくて笑えた。
冬は逆に、熱々すぎるおしぼり。
店員さんが「熱いので」と言いながら、手渡す前にフリフリして冷ます。でも私は、あの「遠慮された温度」が少し物足りなかった。
どうせなら、火傷しそうなくらい熱々がいい。
だから自分の店では、熱々のおしぼりを熱々のまま渡していた。
けれど今は、使い捨ておしぼりだ。
正直、経済的には負担が増えた。けれど良い点もある。厚みも、香りも、手触りも、グレードを好きに選べること。実際、セルフバーとカウンターバーで種類を変えている。
時代は変わって、おしぼりへの手間のかけ方も変わった。でも、そこに「その店らしさ」が出るのは今も昔も同じなのかもしれない。
最近は、使い捨てのおしぼりを使う店のほうが多いのだろうか。



