時々、お客さん達の体力に驚くことがある。当日朝から仕事をして、また翌日も朝から仕事だろうに、どうして夜中まで飲んでいられるのか。
東京から数ヶ月おきの沖縄出張の度に、私のお店に来てくれるA社さん御一行は、いつも6人前後の団体さんである。キャリーバックをゴロゴロ引いてやってくるので、空港からホテルにも寄らず、そのまま飲みに来ているんだろう。そして、毎回3時間もノリノリに飲んで歌って踊ってはっちゃける。皆さんカラオケが大好きなのだ。それにしても、3時間もノリノリを続けられる体力に天晴れ。
出張なので、まさか翌日が休みのわけもなく、時折り「明日、なん時集合?」「9時にロビーで」等々の会話が聞こえてくる。名残惜しい様子だけど、もう0時も過ぎているのでそろそろお開きのようだ。ラストは、円陣を組んでみんなで「サライ」を歌う。
「すごく楽しかった! また来るね」と言いながら帰るA社さん御一行から聞こえた最後の言葉は「そば食べてから帰ろうか」だった。私だったら、一刻も早くホテルに入って休みたいと思うけど、皆さん本当に元気だな〜。
かと言って、みんながみんな元気に夜中まで飲んでいるわけじゃない。月に数回は来てくれるYさんは、いつも数人で奥のソファー席に座り、前半はカラオケを歌っているけど必ず途中で一眠りする。Yさんの声が聞こえないな〜と思って見てみると、座ったまま項垂れたように眠っているのだ。それでも少しするとすんなり起きて、呂律が回らないながらも「いつもありがとうね〜」と言って、Y氏がみんなの分もお勘定して、フラフラしながら帰る。
平日の夜にそんなふうになるまで飲んで、翌朝はちゃんと起きられるのか、二日酔いはしていないのか心配になるけど、大丈夫だからしょっちゅう繰り返しているのだろう。
私のお店が、誰かの楽しみや癒しやストレス発散の場になっているなら嬉しいことだ。