またまたコロナの影響で時短営業要請が出てしまい、私のお店は実質的には休業状態になった。
それでも、営業しているかどうかの問い合わせがあった数人のお客さんだけに「前日までに予約してもらえれば営業します」と知らせていたので、週に何度か2時間足らずだけどお店を開けることがある。
20時閉店は必須なので、そうなると開店は18時くらいになる。5月にもなれば、18時はまだまだ明るい時間帯だ。コロナの影響でお店の出入り口のドアは開放しているので、外の太陽カンカンと、薄暗い店内の対比が凄い。試しに外から見てみると、カンカン太陽で瞳孔が開いているので、薄暗い程度のはずの店内が暗闇に見える。暗闇にカラオケのモニターだけが浮いて見える。知らない人が見たら、怪しいお店だと思うだろうな。怪しいお店ってなんだろな?
来店予約もないので、家でゆっくり過ごしていたある日、常連のS氏から連絡が入った。
「◯◯ママのお店で飲んでいるから、飲みにおいで〜」
突然のお誘いに行こうかどうか迷ったけど、S氏には普段からお世話になっているし、◯◯ママのお店だし、家からすぐ近くだし、行くことにした。
◯◯ママのお店とは、いわゆるラウンジで、この時短要請期間中は、週末だけ16時から19時半まで営業しているそうだ。今まで何度もS氏に連れて行ってもらったお店なので、気心も知れていれ安心だ。
しかし時間は17時半。いつもは自分のお店の閉店後だったので、こんな明るい時間帯に、しかも素面で行くのは妙な気分である。1杯飲んでから向かえば良かった。
17時半のラウンジは、カウンターの後ろの棚の上にある細長い窓から日差しが入り、もの凄く明るかった。お酒は薄暗い中で飲む物だと思っていたので、なんだか照れくさかった。
早くから飲み始めて、早い時間に帰宅する新しい習慣が身に付きつつあるコロナ禍。