常連のS氏は多趣味だ。その中の1つが海遊び。いわゆる潮干狩りで、お店に赤貝やアサリをよく差し入れで持ってきてくれた。赤貝は茹でられていてポン酢をかけて、アサリは酒蒸しで食べた。私は海の幸が大好きだし、S氏は自分が採ってきたものを振舞うことが好きみたいだ。
「今度一緒に行こうか?」と何度も誘われていたし凄く興味もあったんだけど、なかなか行けずにいた。しかしこのコロナ禍でお店は休業状態になり、どこかに遊びに行けるわけでもない。こんな時こそ潮干狩りだと、S氏に私達夫婦も一緒に連れて行ってもらうことになった。
アサリ採りについての私の経験は、子どもの頃に行った新原ビーチで、辛うじて10個ほど採って味噌汁にして食べた記憶と、20歳くらいの時に友達と採っただけだ。どちらも潮干狩りという感じではなく、遊びに行ったついでに砂を掘ったら出てきたような感じだった。
しかしその楽しさが忘れられず、離島に行くたびにビーチの砂を掘ってみたが全て不発に終わっていた。今回は海遊びベテランのS氏に、しかも赤貝のポイントに案内してもらえるので楽しみだ。
S氏と、そのお友達のN美さんと、私達夫婦の計4人で潮干狩りのスタートだ。初めに赤貝の見つけ方を教えてもらい、その後はバラバラの個人戦。
大潮の日で、いつもよりさらに広々とした干潟で、赤貝を探すのに没頭する時間はとても楽しい。柔らかい泥砂の中から、ずっしり重い赤貝を探し当てた瞬間は、なんとも言えない喜びを感じる。
「最初は難しいから3個採れれば良い方だよ」と言われていたけど、結果は2時間ほどで私も夫も20個以上ゲット出来た。S氏とN美さんはそれぞれ50個以上採っていたと思う。さすがだ。
自然の中にいる時間も、たくさんの赤貝が採れたことも、そして夫婦で楽しめたことや、お客さんとプライベートでも楽しく関われること、いろいろ全てが満足だった。
そして今夜はセーグヮー(小海老)を採りに、また4人で行って来ます!