別に高級なお店じゃないけど、むしろ安さで売ってるBARだけど、オープン当初からお客さんへお渡しするお釣りは、なるべくピン札を用意するようにしている。
なので、私は時代に逆らって現金主義だ。個人の買い物も、お店の仕入れも全部一万円札で支払って、もらうお釣りの中から綺麗なお札を選別するのだ。
日々の買い物の中で、せっせと綺麗なお札を探していても案外ないもので、せいぜい1割から2割あるかないかなので、綺麗なお札をある程度確保するのはけっこう大変。
でも、去年の7月の新札発行で、私の日々の苦労はなくなると思っていた。買い物した時のお釣りはきっと全部ピン札だはず!
確かに去年の年末ぐらいまではピン札が多くて、釣り銭用の綺麗なお札は簡単に貯まった。でも、年が明けてから、しわくちゃの新札とか、折り目がくっきりの新札とか、早くも綺麗じゃない新札を頻繁に目にするようになった。
私は、お金を粗末に扱うと金運が逃げると思っているので、こんなに早くも新札がぼろぼろになるのが信じられない。
私のお店の1番の常連のOさんは財布を持たず、お金を直接ズボンのポケットに突っ込む。私がせっかく用意したピン札を、ガシッと無造作にポケット入れる様子を毎回見ていると、Oさんにはピン札じゃなくてもいいかな? と思ってしまう。

