お酒の席は、ストレス発散の場でもあるけど、時と場合によってはストレスを溜め込む場にもなるんだな〜と思うことが多々ある。
Ｋ氏は60代後半で、当店の常連さんの中で最年長クラスである。だから、連れて来る人来る人、皆部下や、元部下という関係だ。そしてそのＫ氏の酒癖が説教であるから、周りはたまったもんじゃない。
Ｋ氏は、説教も好きだけどカラオケも大好きなので、Ｋ氏の説教が始まらないように、みんな必死でカラオケを途切れさせないように頑張っているのが、傍目から見てもよく分かる。カラオケの選曲や歌い方に関してもＫ氏は文句をつけるけど、仕事についての説教よりはいくらかマシなのだろう。
お酒の席を、お酒を飲まずに何とか乗り切る人もいる。常連さんのＭ氏に連れられて、初めて来店したＯ氏。翌朝早いと言うことで、最初の乾杯だけは泡盛の水割りで、2杯目から水割りの振りしてずっと氷水を飲んでいた。ただの氷水だからやたらペースは早いし、その分トイレにも行くし、時間とともにどんどん酔っ払っていくＭ氏とは対照的にどんどん冷めていくＯ氏。帰りたがっているのは見え見えなのに、なぜか「お先に失礼します」とははっきり言えないようだ。言えない関係なら、見え見えな態度も出来ないはずなのではと思ってしまうんだけど、そうでもないのだろうか。
Ｓ氏は、自分の社長という立場が周りを緊張させているということをちゃんと自覚していて、従業員と飲む時は10分ほどでお金だけ払って先に帰ってしまう。従業員と飲むこと自体あまりないけど、私のお店だけでなく、どこのお店に行ってもお金だけ払って先に帰るスタイルらしい。なんて有り難い社長なんだろう。
ストレスを溜め込むお酒の席より、発散出来る席の方が断然良いに決まってる。でも、なかなかそうもいかないのが世の中なんだよな〜。
