左側のイラストの通り、私の仕事着はシャツにベストにネクタイだ。黒いタイトスカートと共に、自分で制服を設定して、四季を問わず毎日同じ格好をしている。シャツは３枚あり、それぞれ無地とストライプと薄いピンクと微妙に違い、それをローテーションで着ている。また、ボタンの位置もそれぞれ若干違っていて、胸元が開き過ぎず閉まり過ぎないお気に入りの１枚というのがある。
今日は忙しくなりそうだなと思える日はお気に入りのシャツを着て出勤し、今日は雨だし平日だし、そう忙しくはなかろうと思う日はランキング３位のシャツにしてみる。薄暗い店内ではその微妙な違いのシャツを判別出来るとは思えないし、私本人でさえ着るその瞬間しかシャツのことなんて考えないから、ただ単にハンガーに掛かっている中から選ぶ理由がほしいだけなんだと思う。そしてお店が忙しくなるかならないかの予想は、だいたい外れる。
毎日のおしぼりの数にしてもそうだ。そりゃ週末は平日よりも忙しくなることが多いけど、それでも「よっしゃー！ 今日は金曜日だー！ 気合い入れておしぼりいっぱい準備しちゃおうっと！」って日に限ってそうでもなかったりする。そして「火曜日だから、今日は控えめにでいいかしら」なんて気を抜いている時に突然団体さんのご来店ってことがあるのだ。私の予想能力は全然当てにならないようだ。
お店のキッチンには過去３年分のカレンダーが掛けてあり、来店したお客さんの名前をほぼ全部書き込んである。そして売り上げ目標を達成した日には赤マル、目標の1.5倍の日には花マルをつけてあるので、去年の今頃、一昨年の今頃を簡単に振り返ることも出来るけど、一向にお店の繁忙予想能力は向上しない。カレンダーに手書きなんていうアナログだからダメなのかしら？
