私のお店の定休日は、日曜日と祝祭日。カレンダーの赤い日だ。コロナ禍以前の生活では、たまにあるハッピーマンデー以外は、年末年始とゴールデンウィークの一部くらいしか連休がなかった。自営業だから休もうと思えばいくらでも休めるが、収入に直結するのでなかなかそうもいかない。
生活が苦しくなったら日曜日も休まず毎日お店を開けよう。余裕が出たら週休2日にしよう。そう思いつつ結局どちらにも転ばず、開店以来ずっと定休日は日曜日祝祭日のまま。良くも悪くもなく安定だ。
昨年春頃からコロナの影響が出始めて今に至るまで、営業自粛要請やら営業時短要請やらで、まともに営業出来ない日が多かった。基本的に休みの日はお店には行かないけど、今回の休業はだいぶ長いので、なんだかんだで行かなきゃいけない用事ができたりする。
お店には私の天敵であるゴキブリを駆除する(装置？)を入れていて、月に１回薬剤の交換が必要だ。業者さんから交換の連絡があったので、久しぶりにお店に行った。昼間の明るい時間帯だし久しぶりだし、毎日通っていた時とはなんだかちょっと違う気持ちで自分のお店を見た。
「元気にしてた？」
建物に対して、そんなふうに問いかける日が来るなんて想像したこともなかった。
扉に挟まっていた電気の使用量の通知がかつて無いほどの低い金額だったのを見て、改めて休業期間の長いことを実感した。ほとんど基本料金だ。なんだか淋しいな。お店が賑わって高い電気料金を払うほうが、ずっと気持ちがいい。働いて、飲んで食べて支払って。
お客さんとの中身のあるようなないような雑談や、カラオケで覚える新曲や、暇な時間のストレッチが懐かしいな。３月からはちゃんと再開できますように……。
