「何を今さら」と言われるかもしれないけど、カラオケはコミュニケーションの1つなんだな、と思える出来事があった。
というのも、つい最近1人で来店したお客さんが、それはもう驚くほどカラオケが上手くて、周りのお客さんが会話をやめて拍手せずにはいられない、「すごく上手ですね!」と声をかけずにはいられないほど。
歌った本人も愛想が良く、「ありがとうございます。次どうぞ」とか「一緒にこの曲どうですか?」とか、カラオケのバトンタッチが回っていく。カラオケでお客さん同士が繋がる。そういう場面に出くわすと、カラオケっていいな〜と思う。
カップルでご来店のお客さんの場合、だいたい揃ってカラオケ好きで、交互にずっと歌っている。カップルが楽しそうに飲みなら歌っているのを見るのは、こちらも嬉しい。私のお店を存分に楽しんでくれている。
いつも家族で来店するのは、40代後半の夫婦と20代前半くらいの娘さん。家族揃ってカラオケ大好きで、親子で踊りながら歌うほどのノリノリぶりだ。カラオケ好きなのは遺伝なのか環境なのか。
私は積極的にカラオケを歌う事はないが、たまにお客さんに勧められて歌うことがある。私がホステス時代からずっと付き合いのあるお客さんは言う。「ミヤちゃん、カラオケずいぶん上手くなったよね。昔は全然声が出てなかったもんね〜」
カラオケ採点で幾度となく0点を出したのも声が出てなかったせいだとは思うけど、聞こえないわけではなかったと思うし、私は自分なりに人並みに歌えていると思っていたので、あまりに何度も「上手くなったね」と言われるとだんだん恥ずかしくなってくる。そんなに下手だったのか? 自覚なく歌っていたのに〜。