トイレのドアを開けっぱなしにしているなんて聞いたら、「え?」と驚かれるかもしれない。でも、私の店ではそれが日常だ。
というのも、トイレにはクーラーがなく、ドアを閉めるとサウナのように暑くなってしまうからだ。特に真夏の暑さはなかなかなもの。そこで、クーラーの効いたフロアから冷気を取り入れるために、「開けっぱなし作戦」を実行しているというわけだ。
しかし、いくら冷気を取り入れるためとはいえ、たとえ誰も使っていなくても、トイレが丸見えというのは落ち着かない。そこで私は、トイレの入り口に黒のレースカーテンを掛けることにした。視線は遮れるし、風も通るのでちょうどいい。
実は、トイレだけでなくキッチンにもクーラーはない。キッチンといっても、実際は料理はせず、乾き物中心のメニューなので何とかやってきた。それでもやはり、快適とはいえない。
そんな問題を解決するために、夫が動いてくれた。店舗用の空調設備を扱う会社で働く友人と一緒に、フロアのクーラーからダクトを引いて、トイレとキッチンに冷気を送る作業を、休日を使ってやってくれたのだ。
クーラーからトイレやキッチンまではけっこう距離があり、ダクトを12メートルも使ったと言っていた。さらに、2か所に冷気を分けるので、あまり効果はないかもしれないと、期待しすぎないようにしていた。――でも、結果は上々だった。
トイレ掃除には人一倍気を配り、常に清潔を心がけていたつもりだったけど、熱気がこもる空間ではどうしてもクリーンさが伝わりにくかった。それが、ひんやり冷えた空間に変わると、空気まできれいになったように感じられた。少し動くだけで汗だくになっていたキッチンも、ぐっと快適になった。
15年もの間、悩みのタネだったトイレとキッチンの暑さ問題が、夫とその友人のおかげでついに解決。まだ2日前の出来事なので、今日の出勤がちょっと楽しみ。



